【書評】習近平の大問題【習近平ってどんな人?】

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世界の経済大国の中国。日本人は中国に対してあまり良いイメージは持ってないですよね。

少なくとも私はそういう人間です。今回【習近平の大問題】(著:丹羽宇一郎)の感想を書いていこうと思いますが、ある調査によると、日本人の約8割が中国に対していいイメージを持っていないようです。

ネットで悪いニュースばかり流れている?習近平なんかこわい?

今回は、習近平と実際に話したことのある伊藤忠商事の元社長であり、かつ元中国大使の、丹羽宇一郎さんの著書で解説しながら、習近平ってどんな人なのかを探っていきたいと思います。

習近平の経歴

ざっくり話すと、もともと中国共産党の副総理というポジションにいた父親の息子でしたが、文化大革命という反乱によって職を失くしてしまい、習近平自体も大変な目にあったようです。しかしそれでもめげずに中国共産党に入党。その後、中国のトップ大学清華大学を卒業して、地位を登りつめて、最終的に今の中国共産党中央委員会総書記、国家主席、国家中央軍事委員会主席と事実上、国家と軍の運営のトップの地位についています。

習近平と実際に話したことのある丹羽さんによると、

・・・太子党であっても、習近平はよくも悪くも華やかさやエリート臭が表に出ない。むしろ苦労人といったほうが、その風貌に当てはまる。

習近平の大問題33P

と評されています。確かにまぁそういわれると、そんな雰囲気も感じられます。

習近平ってどんな人?

ふざけたようなテーマでスミマセン(笑)

先ほど、丹羽さんの印象は取り上げましたが、それでは中国国内の印象はどうなっているのでしょうか?

実は中国国内では習近平の人気は高いようです。

なぜかというと、今の中国国内の経済が上向いていて実績が出ているのが一点と、反腐敗運動をしてきたことが国民からの信頼を得ているから、だそうです。

反腐敗運動とは、政治家や官僚の汚職を見つけて処分するということだと思います。(私の調べた限りでは)。それにかこつけて、習近平の政敵を廃除してきたようでもありますが、国民から支持されているのも分かるような気がします。

国民としては、習近平は評価するが、中国共産党は嫌いって人が多いようです。

習近平は死ぬまで国家主席であり続けるか?

丹羽宇一郎さん曰く、

・・・しかし、任期に制限がなくなったからといって、それが直ちに終身まで権力の座に居座るということを意味するわけではない。任期半ばで退任することもあるし、10年を節目に辞めることもある。

習近平の大問題P48

とのこと。確かに、ニュースで習近平が任期の制限を撤廃すると聞いたときは、権力欲が強いのか、若しくは下りた後、誰かに殺される心配があるからやめられないのかな、と私はそういう予測をしていたが、

丹羽さんは、任期制限の撤廃は反腐敗運動を徹底的にするまでは辞めませんという意思の表れだ、という意味で捉えられているようで、そこは今まで私にはなかった視点でした。なるほど。任期を撤廃するからといって、辞めませんはイコールじゃないんですね。

習近平は、主席就任演説の際に、成し遂げたいこととして「中華民族の夢」を語ったようで、内容としては、かなり昔は世界の中でも先進国だった中国だったけど、アヘン戦争やらなんやらで中国の主権が侵害されてきて私たちの誇りが失われてしまった、と。なので、これからは世界の先進国として中国の誇りを取り戻したいということのようです。

だから、それを取り戻すまでは辞めません、というのは、なんとなく理解できました。

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